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僕は女の子になりたい【R18】

第7章 奇跡はすぐに



結局ユーリの意見で近場の飲食店に入る事にした

しかし、満席で直ぐには入れそうにない

仕方なく別の店へと移動しようとした時、シヴァが店内を進み始める


「シヴァ様?」


慌てて後を追うと、シヴァはとあるテーブルの前で立ち止まった

四人掛けのテーブルに一人の老婆が座っており、食事をしている

そんな老婆を見て、ユーリは息を飲んだ

同じように顔を上げた老婆も驚いて目を見開いている


「久しぶりだな、魔女」


シヴァがそう呟き、老婆の前に座る

腕を引かれ、ユーリも座ると、老婆に向かい合うようにして席が埋まった

ユーリは信じられない気持ちで目の前の老婆を見つめる

そう、老婆はユーリに性転換の禁忌魔法をかけた魔女だったのだ


「な、なんだい…まだ私を捕まえようってか…?」


魔女は口角を上げて笑ったが、少し自信が無さそうだった

手にしていたスプーンがそっと置かれる

だが、それに対してシヴァは冷静だった


「いや、掴まえるつもりはない。これは偶然の出来事だ。お前がこの国に戻ってきたとは聞いていたし、会いたいと思っていたが、まさか本当に会えるとはな…」


えっ、とユーリはまたしても驚く

シヴァは魔女の情報を掴んでいたのだ


「ふん。私は会いたくなかったよ。それに…」


魔女と視線がぶつかる

ユーリは思わず背筋を伸ばしていた


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