第6章 女神への誓い
「シヴァ様、私も愛しています。私もあなたの伴侶になることを望んでいます。いついかなる時も、あなたの側に置いてください」
湧水の中で愛を誓い合うというのは、最初に聞いた時は不思議だった
しかし、そんなものはどうでもいいと思えるくらい幸せである
「ユーリ…」
「シヴァ様」
そっと抱き合い、唇を重ねる
愛しくて…嬉しくて涙が溢れる
落ちた涙は湧水に溶けて消えていった
「んっ…」
唇が割られ、シヴァの舌が口内を犯す
ユーリも欲するかのように舌を絡めると、どんどんキスが深くなっていった
あぁ…このままじゃダメ…
このまま流されたら淫らな欲が溢れてしまいそうだ
そっとシヴァの胸を押し返すと、シヴァは少し不満そうにした
「俺のキスを拒むのか」
「そ、そんな事ありません!ただ…ここでこれ以上キスをされると…」
ユーリは言葉を途切れさせ、両手で頬を押さえる
言葉を続けたら、まるで抱いて欲しいとお願いしてしまうかもしれないからだ
「あぁ、そうだな。先に指輪の交換だったな」
「えっ…指輪?」
よく見ると、女神像の下には果物が多く供えられていた
そしてその真ん中に豪華な装飾の箱が置かれている
シヴァは当然のようにそれを手に取ると、開けてユーリに中身を見せる
「本当に…」
そこには輝く二つの指輪があった