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僕は女の子になりたい【R18】

第6章 女神への誓い



「なにぼーっとしてるのよ。シヴァ様がお待ちよ。早くしないと機嫌を損ねちゃうかもしれないわ」


レイラにトンと背中を押され、ユーリは慌てて政務室へ続くドアを開けた


「シ、シヴァ様、お待たせしました」


特別な台詞では無いが、何故か胸がドキドキした


いつも一緒にいるのに、なんでこんなにドキドキするの…

ユーリは高鳴る胸を押さえてシヴァを見つめる


「あぁ。もうそんな時間か。じゃぁ、そろそろ行くか」

「はいっ」


立ち上がったシヴァに腕を絡める

とても幸せな時間だ


「あ、ユーリ。これ、忘れないで」


そう言ってレイラが差し出したのは日傘だった

最近は日差しがとても強くなっている

貴族は日焼けが厳禁、とのことだが…ユーリは今まで、訓練の記録のために真夏でも外にいるのが当たり前だった

もちろん、そんなユーリの言い訳をレイラが許すはずもなく、強制的に日傘を使うように言われている

貴族のお嬢様が使うような可愛らしいフリルの付いた日傘

ユーリは最初は面倒で抵抗があったものの、今ではなんとか慣れ始めていた


「ありがとう、レイラ。行ってきます」

「うん。行ってらっしゃい」


カツンとヒールを鳴らし、ユーリはレイラに手を振る

踵の高い細身のヒールも、淡い色のワンピースも、今ではすっかり馴染んでいた


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