第5章 結婚式の夜
「ユーリ」
「シヴァ様…」
唇が重なる
角度を変えて何度もむさぼるようにキスをされ、舌が絡めとられる
「んっ…あっ…」
パサッとドレスが落ちる
背中の紐はあっという間に外されていた
「シヴァ様…」
「動くな。コルセットも外す」
「んんっ…」
再びキスが濃厚になり、ユーリは身を委ねていた
そして、今度はコルセットが足元に落ちる
「あぁ。綺麗だ」
体を離したシヴァ
その分、しっかりと月明かりに照らされたユーリが見える
シヴァは正装に身を包んだままだが、ユーリは裸に靴だけを身につけた姿だ
「シヴァ様…恥ずかしいです…」
外で裸になるなんて考えてもいなかった
「隠すな、よく見せろ。靴を脱いで手を後ろに」
「………っ」
恥ずかしかったが、ユーリはシヴァの言う通り靴を脱ぐと、手を後ろにやる
そうなったことで、胸を強調した姿勢になっていた
月明かりが胸の膨らみを照らし、その下に影を作る
光と影がより一層ユーリを妖艶に見せていた
「シヴァ様…そんなに見つめないで」
ユーリから二歩程離れた距離に立つシヴァは、じっとユーリを観察していた
「綺麗すぎて額に納めたい気分になる。だが、この姿を画家に見せる訳にはいかないな」
「と、当然です…この姿はシヴァ様の前以外ではしません…」