第5章 結婚式の夜
「どうした、ユーリ」
シヴァに耳元で囁かれ、ゾクっとしてしまう
「あ、あの…シヴァ様…ここは…」
ユーリは庭から目が離せずにいた
庭には人々が花を楽しめるよう、いくつものベンチが置かれている
しかし、そこを利用している人は花なんて見ていなかったのだ
「あぁん!気持ちいいわぁっ!」
そんな声が度々聞こえる
そう、裏庭にいたカップルはセックスを楽しんでいたのだ
固まったユーリの腰をシヴァが抱き寄せる
「言っただろ。ここは愛を誓う場所だと」
「そ…そんな…人前でこんな…」
かぁっとユーリは顔を赤らめる
人が交わっているところを見るのは初めてだった
「安心するといい。見せつけるのが趣味のような奴もいる。主にベンチでヤってるのがそうだな。だが、ひっそりと愛を誓い合う人も多い。奥の茂みがそうだ。俺たちは奥へ行こう」
「シヴァ様…」
腰を引かれるようにしてユーリは再び歩き出す
階段を下りて交わる人々の間を抜ける
目を反らしたいのに、気がつけばユーリは交わる人たちを見ていた
中には男二人と女一人という光景もあった
四つん這いになった女は上と下の口で男根を咥えている
信じられない光景に、ユーリは目を疑うのだった