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僕は女の子になりたい【R18】

第5章 結婚式の夜



ダンスを終えると、ユーリとシヴァはグラスを片手に壁に寄りかかっていた

デザートも食べ、大分満たされている


「シヴァ様…」


そっと隣のシヴァに寄りかかると、笑ったのか小さく息を漏らしたのが聞こえた


「酔っているのか」

「…多分、そうだと思います」

「気に入ったのなら良かったな。来年ユーリが成人したら、どこか飲みに行くか」

「行きますっ!」


ぱぁっと笑顔を見せてシヴァを見上げる

来年が待ち遠しくなる瞬間だった

ぽんぽんと頭を撫でられ、デレてしまいそうなのを誤魔化すようにユーリはお酒を口に含む






それからしばらくして―――……


「レイラたちへの挨拶は難しそうですね」

「そうだな」


どれだけ時間が経っても二人の周りには人で溢れていた

ディーンは将来、大臣の座を約束されている

そのため挨拶にくる人が絶えないのだとシヴァが教えてくれたが、ユーリには難しい話はさっぱりだった


「全体的に人は減っているんですけどね…」


そう言いながら、ふと気づく

カップルたちがとあるドアの向こうへと消えていくのだ

出口は反対のため、ドアの向こうにあるのは裏庭だったはず


「シヴァ様、なぜ皆さん裏庭に行かれるのでしょうか?」


ユーリは首を傾げる

この盛大なパーティーにまだ何かあるのかと疑問が浮かんだ


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