第1章 魔女の禁忌魔法
しまった…
ユーリはまるで拒否してしまったかのような反応に後悔した
シヴァに触れたことなんて今までに何度もある
体が女になってしまった時も抱きついたりもした
それなのに急に恥ずかしくなってしまったのだ
「どうした、ユーリ。顔が赤いぞ。調子悪いのか?」
シヴァは本を置くと立ち上がる
そしてユーリに近づくと、おでこに触れた
「シシシ、シヴァ様!?」
大きな手に包まれるような感覚に、ユーリはまたしても恥ずかしくなった
「やはり熱いな。体が変化に耐えられないんだろう。隣で休んでろ」
「だ、大丈夫です!僕自身は特に問題無いと思ってますから」
「そうか…?なら無理するなよ」
シヴァの手が離れ、ほのかに熱が引く
それが少し残念な気がして、ユーリは小さく頭を振った
僕、本当にどうしちゃったのかな…。体が女になって心までおかしくなっちゃったみたい…
ユーリは小さくため息を吐く
憧れの存在のはずが、今はやけにドキドキする
「好き…みたいじゃんか」
ぽつりと小さく呟く
それは当然シヴァには聞こえていない
しかし、口にした途端、やけに胸にストンと落ちてきた
男の体では感じたことがないこの感情は
恋だーーーー