第1章 魔女の禁忌魔法
「まぁいいわ。思っていたより胸が大きくてびっくりしたけど、おそらく持ってきた服でどうにかなると思うわ」
そう言ってレイラは持ってきた鞄をあさる
「レイラ…。僕が女の子になって…気持ち悪くないの?」
「なんでよ?もともとユーリは女の子みたいなもんじゃない。それが曖昧な認識から確信に変わっただけよ」
「意味わかんない。…っていうか、レイラ…その服」
ユーリは驚いて目を見開く
目の前に用意されているのは女の子用の服ばかりだ
「私、ずっとやってみたかったのよ。どうやら合う下着は無さそうだから、今は布を巻きましょう」
そう言ってユーリはあっという間にレイラによって胸を固定され、ワンピースドレスを着せられていた
鏡に写る自分はスカートがとっても似合っていた
そんな自分を見て、またしても項垂れる
「レイラ…こんな格好、シヴァ様が怒るに決まってるよ」
「そう?今日たった一日でしょ?許してくれるわよ」
ユーリは眉間にシワを寄せていたシヴァを思い出す
シヴァはあまり女性と一緒にいるところを見ない
無愛想な対応のため、女性が嫌いなんだとユーリは思っていた
「髪も結いましょうね」
「べ、別にいいよ」
「簡単にまとめるだけだから、やらせてよね」
レイラはご機嫌になりならがら櫛を手にしていた