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【FF7 ヴィンセント BL】Halloween Night

第2章 真夜中


リオは力無く項垂れた。
「も…、漏らさないよう、に…して…くださ、い…」
もう、後先は考えられない。
ただ、今、これ以上の醜態を晒したくない。
「いい子だ」

強張って内股にぴったり着けていた尻尾を持ち上げると、きつく閉じた蕾に緊張が走った。
ヴィンセントは構わずに、微かに盛り上がったそこへプラグを押し込む。リオが背をしならせて、か細い悲鳴を上げた。

ヴィンセントはリオの手枷を外すと、膝立ちにさせた。
「……、…ト、トイレに……行きたい…」
消え入りそうな小声は、懇願とも、呟きとも取れなかった。
「だから、散歩に連れて行くと言っている」
冷たく遇らうと、ヴィンセントはリオの顎を掴んで上向かせ、その首に黒革の首輪を回した。
「ん……っ」
首輪にはリードが付いていて、その先端は当然のようにヴィンセントが握っている。
リオは首を拘束されている感触が気になったが、同時にその状況が恐ろしくて、自分では首輪に触れなかった。
首元へ伸ばし掛けた手を握り締めるのを見て、ヴィンセントがふっと笑う。
「気になるか?」
ヴィンセントは軽くリードを引き、鏡の前にリオを立たせた。
「………っ、」
すぐに目を逸らしたが、瞬間、リオの貌に浮かんだ羞恥を、ヴィンセントは満足感を持って眺めた。
狼の耳と尾は隠しようも無く、銀色の髪と黒革の首輪以外には身に纏う物も無い。躰つきは人の子のそれだったが、満月の光を浴びて肌は仄白く耀いていた。
その神々しいまでの容姿とは不釣り合いな、羞恥に染まった表情。
美しい、とヴィンセントは思ったが、言葉には出さなかった。
「……っ、」
リオが僅かに背を丸めて腹に手を当てた。
器具を嵌められているとはいえ、躰にはそれなりに負荷が掛かる。
精神的にも、そう余裕は無いだろう。
リードを引くと足元が覚束ず床に手をついたので、そのまま犬の様に四つん這いで付いて来させる。
「……っは、う、」
こんな状態でもウェアウルフの血が快楽を拾うのか、荒い呼吸に時折、甘い喘ぎ声が混じった。

リオは力を振り絞りヴィンセントに従い歩いていたが、寝室を出、廊下を進み、階段の前まで来てとうとうへたり込んだ。
いつもより低い視点に、ホールへと続く吹き抜けの階段は奈落まで続くかの様な錯覚を見せた。
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