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【FF7 ヴィンセント BL】Halloween Night

第3章 trick or treat


派手な水音と飛沫を立てて、汚物がタイルに跳ねた。
「やっ、だめ、見ないで、だめえ、やだ、やだあっ、…っ、止まらな…やあだああ……っ」
冷たいタイルを踏むリオの裸足に、ぼたぼた、びちゃびちゃと排泄した汚物の飛沫が掛かる。
先程まで体内にあったその温かさに、羞恥心が込み上げる。
尻を締めようとしても、腸の激しい蠕動に抗えるものではなく、出ようとするものが肛門まで下りてくると、その勢いのまま蕾は弛んだり萎んだりして、リオの嗚咽と共に、排泄は止まらなかった。
「…見ないでえ、ヴィンセントさ…」
沈痛な泣き声を、静かな低音が遮った。
「リオ」
弱り切った精神に、命令が甦る。
「う、あ、…み、見てください……ご主人様、ぁ…ああっ」
失禁の罪悪感と排泄の快感、恥辱感と被虐感が綯い交ぜになる。
その根底にあるのは、こんな扱いを受けてなおヴィンセントに対して拭い切れない好意だった。
そして、ヴィンセントから提示される好意。
歪んでいるようで、闇の眷属にあっては信じるに足る意思だった。

「………ぅ、」
十数分の後、漸く水音が止まり、リオの足はタイルに撒き散らされた汚物の傍で震えていた。
漏れそうになる嗚咽を、なんとか堪えようとする。
ヴィンセントの顔が見られない。
強いられたこととはいえ、こんな醜態を晒して軽蔑されないと思えるほど自惚れてはいない。

「………すまない」
ぽつりと掛けられた言葉に、心臓が握り潰されるように痛んだ。
「おまえに非道いことをしていると自覚している。だが…」
傍らにヴィンセントが立った、と思うと、長い指先がリオの顎を捉えて上向かせた。
緋色の睛と視線がぶつかる。
「そそられて、たまらない」
その睛がぐっと近付いた、と思った次の瞬間、唇に柔らかいものが触れた。
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