第11章 新メンバーは可愛い子がいい。
『西条さんっ…!』
優香里「何かしら。」
『あ、あの!今日の朝ご飯美味しかったですっ!』
優香里「そう。」
その2文字!2文字だけで答えて西条さんは洗濯物をたたんだ。
『……』
優香里「…なに?まだ用かしら?」
綺麗なお顔で西条さんは私を見た。
『い、いえっ…て、手伝いましょうか?』
すると、西条さんは私を睨んだ。
優香里「結構です。貴女もお仕事したら?」
『……す、すみませんっ…』
私は西条さんの威圧感に負けて自室へと戻った。
『はぁぁあ~』
私は机にうつぶせになった。
前にはたくさんの始末書がおかれている。
…沖田隊長が私に無理やり任せたやつだ。
もー諦めようかなーあーゆー距離でいようかなー
ってかなんで私、西条さんと仲良くなろうとかしてるんだろ…なんて、思い始めてきた。
その瞬間、声が聞こえた。
近藤「いやぁ~西条さんは面白いなぁ~!」
優香里「近藤さん、あなたこそそんなにデカイ声をだして疲れないのですか。」
近藤「はは、これがもう日常茶飯事だからね。慣れてくれよ、西条さん。」
優香里「…もう慣れてます。」
近藤「ほんとかー?」
優香里「いいから、隣で座ってるくらいなら服でもただんで手伝って下さい。」
近藤「おぉ、そうだな、すまんすまん。」
近藤さんと西条さんの声だった。
西条さん、相変わらず冷淡だなぁ。
…ん、待てよ。
西条さん、よく聞くと一回もどっか行けだの、早く仕事しろだの言ってない…よね?
…しかも、手伝ってとか言ってる!?
…私の時は追いはられたのに!?
なんで…?やっぱ上の人だから…?
いや、違うと思う。
上の人だから、西条さんは態度を変える…。
そんな声には聞こえない。
心から楽しんでいる、彼女なりの楽しみを表してるような…でもなんで?
近藤さんはどうやって西条さんの心を…?
私はふたりの会話をリピートした。
優香里『近藤さん、あなたこそそんなにデカイ声をだして疲れないのですか。』
近藤『はは、これが日常茶飯事だからね。慣れてくれよ、西条さん。』
……西条さんは近藤さんに言ったこと。
キツいと思うのは私…だけ?
も、もしかしたら私は…見た目で怖いか判断…してるのか…も!?