第1章 いちいちギリギリの所で助けにくる人。
よくみると、沖田隊長は美形だなぁ。
近くでみるからもっと分かる。
肌も綺麗だし、目も綺麗だし、全てが完璧。
ほんとにモテるだろ…な。
沖田「なにじろじろみてんでィ」
『はっ……な、なんでもありません。』
沖田「…」
ひぃぃぃなんですか、その無言。
沖田隊長は公園のベンチに私を寝かせる。
『沖田隊長?』
沖田「…華時」
沖田隊長が優しく心地よい声で私の名前を呼ぶ。
『なん…ですか………!?』
沖田隊長は私の首に顔を置く。
『お、沖田隊長!?』
私は心臓がバクバク言った。
いくら気のない男の人でも、そんなに近くにいられたら困る!
緊張して…ちょっと顔が熱くなる。
沖田「……ふっ」
『…ん?』
沖田隊長は私の首から顔をはなし、私の顔みて黒い笑みをこぼす。
沖田「意識してらァ」
嘲笑うように私を見る。
『なっ……!!』
カァァァァアアと顔が熱くなるのが分かった。
『も、もう知りませんっ!沖田隊長のくそドS!』
私はそう言って走った。
沖田隊長は追いかけては来なかった。
『もうっ、沖田隊長の馬鹿……ってここは?』
気がつくと路地裏に来てたみたいだ。
幸いここの路地裏は分かった。
『路地裏にも危険な事がたくさんあるかもしれない、見廻りしよう!』
気を取り直して見廻りだっ!
どうせ、沖田隊長はサボってるだろう。
…意地悪してきた沖田隊長が悪いんですから。
男「おい、ねぇちゃん」
『!?』
そこには5人くらいの男達がいた。
とても、ヤンキーっぽい。
『何でしょうか。』
でも、まだ悪いヤツとは決まっていない。
適切に対応をしなければ。
ニヤッと男達は笑いながら私の腕を掴む。
男達「ちょっと金貸してくれや。」
『…は?』
男達「金を貸せっつってんだよ。」
なんかキレてますけどっ!?
なんでそんな、理不尽な命令される!?
『いや、です。』
男達「…は?お前調子のってんの?」
『のってませんっ!はやく帰りなさい!』
男達「なに、俺より小柄で年下なのにお母さんづらしてんの?」
『あ、もう、いいから、帰れって。てかこの手離しなよ。』
めんどくさくなって言葉がゆるくなる。
しかし男達には逆効果。
男達「あ?調子のんなっつってんだろぉ!?」
『なんでお前らキレてんだよっ!?』