第9章 ハッピーハロウィン🎃【番外編】
『トリック オア トリート!!!!』
おばちゃん「はぁ?なに、警察さんがお菓子奪おうとしてるんだい、帰った帰った。」
『ちぇっ、警察だからハロウィンしちゃいけないとかありませんぜ!』
おばちゃん「はいはい、ほらクッキーよ!」
『ありがとう!おばちゃん、大好き!』
おばちゃん「あんた、調子のんじゃないわよ。」
おばちゃんに睨まれてからクッキーを受けとる。
私はにまっと笑って、クッキーを食べた。
『美味しい~///』
私の頬張る姿を見て、おばちゃんは呆れ笑顔で私の肩を叩いた。
おばちゃん「あんたも、黙ってたらモテるのにねぇ」
『んなぁ!?』
って言うかそもそもモテようともしないし?
私はそれを覚悟して真選組に入ったんだし。
おばちゃん「さぁさぁ、彼氏さんとこいきなさいな。」
『彼氏さん…?』
沖田「おばちゃん、やめてくだせぇ、俺が華時の彼氏なんて世界の終わりでさぁ。死んだほうがましでさぁ。」
沖田隊長がみたらし団子を加えながらこちらを見た。
『沖田隊長…、って酷くない!?どんだけ!?』
沖田「華時、見廻りさぼんじゃねーよ。」
『いや、終わってますし!?っていうか今日、沖田隊長…稽古の日ですよ…ね?』
沖田「うるせぇ」
いや、理不尽!!
沖田隊長こそさぼってんじゃーーーーんんんんんん!
そう突っ込もうとしたけど殺されそうだからやめといた。
沖田「ほら、帰るぜぃ。ご馳走さんでした。」
おばちゃん「はーい🖤」
…え?🖤?
あれ、おばちゃん顔赤いよ?
なに乙女みたいな顔してんの?
おばちゃん「あたしは、沖田くん狙いかしら🖤」
『…』
ぼそっとおばちゃんはお会計をしながら私に囁いた。
沖田隊長は何も知らずにお会計を済ませている。
『……』
最後まで私は無言だった。
私と沖田隊長は甘味屋を出た。
沖田「どうしたんでさぁ、顔真っ青にして。」
『モテモテですね。』
沖田「は?」
『いえ、なんでもないです。…あ』
私は沖田隊長が財布をしまうところを見て思い出した。
『私の分も払ってくれてありがとうございます。』
沖田「別に、お前のためじゃねぇ」
『そ、そうですか…な、なら何円でした?』
私も財布を出した。
払わなくては。
沖田「財布出すの面倒だからいいでさぁ」
なんだかんだで優しい。