第8章 恋とは一体。【求婚篇③】
沖田「とりあえず、死ね。」
雄心「こっちのせりふだよ。」
『…ふたりともっ!』
私をはさんで右に沖田隊長、左にゆーくん。
ちょっと待って!これ、私が殺されるパターンじゃ…!
沖田「真選組一番隊隊長、沖田、いざまいる!!!!」
雄心「お前ら!俺に続けぇ!!!」
攘夷志士「おう!!!!!!!」
ぬぁぁぁあ!戦争じゃんっ!
一番隊隊士「隊長!援護に来ました!」
いや、来んくていい!
なんかどんどん大きくなってきてる!
『ちょ、えっ…』
沖田「死ね!」
雄心「歩美のためにそんな暴言しか吐かれないとか、流石人間のごみ。」
私のため…?
沖田隊長も私に依存してるっていうの?
そうかもしれない。
人間のごみ…?
沖田隊長がごみだって言うの?
それは違う。
沖田隊長は人間のお手本だ!!!!
雄心「歩美はどっちの味方をするの?」
ゆーくんが微笑みながらこちらを見る。
今、そんな言葉に心を動かされない。
私は刀を抜く。
『真選組一番隊副隊長華時歩美!』
私は刀を構えた。
そして、叫ぶ。
『沖田隊長のおおせのままに!!!!』
一番隊隊士「おう!!!!!!!」
沖田「華時…」
沖田隊長が私をみた。
雄心「…歩美、残念なやつだ。こんなゴミの味方なんて後で後悔するよ?」
『沖田隊長は人間のごみなんかじゃない。』
私は近づいてくる攘夷志士を斬った。
『むしろ人間のお手本だ。確かに、サボったり意地悪されたりなんかたくさんある。そのたびにいらってきたりする。』
また、斬る。
『でも、私は私のために、私の事を、私の心を最優先してくれる沖田隊長がそして、私の大好きな真選組を護ってくれている沖田隊長が私はいつも神々しいと思う。』
私は沖田隊長を見た。
『そして、そんな沖田隊長が』
そして、微笑む。
『大好きだ。』
沖田「っ!!!!」
雄心「まさか…な。」
一番隊隊士「副隊長…」
なんか、みんな泣いてない?
気のせい?
というよりは沖田隊長、目が赤くない?
『お、沖田隊長!?』
沖田「……ばかやろ…」
『へっ!?』
沖田「こんな時に言いやがって!」
沖田隊長は叫びながら私の頭をぐしゃりと撫でた。
困ったような笑み。
沖田「ったく、死ねねぇな、」