第6章 別にモテる訳ではない。【求婚篇】
雄心「歩美~はやくはやく~」
『もーゆーくん待って!』
当時5歳だった私達は山の奥まで探検していた。
同い年同士だったためか、周りに年齢の近い子供があまりいなかったためか、私達は毎日のように遊んでいた。
『はやいよ~まってよ~』
雄心「待つよ、ゆっくり来ていいよ!」
ゆーくんはにこっと笑って振り替える。
その顔は綺麗な男の人って感じじゃなくて童顔って感じ。
まぁ、5歳だからな。
『んもーこんなところよく渡れたなぁ』
私は細い崖をそーっとわたる。
落ちたら絶対に命はなかった。
それくらい高かった。
雄心「大丈夫だって、すぐ渡れるよ!」
ズルッ
『きゃぁっ!!!』
私は足を滑らせた。
そして、崖から落ちる。
『助けてっー!!!!!』
私は必死に崖のところを片手で掴む。
でも震えてきた。
でもここではなしてしまっては死んでしまう。
雄心「歩美!!!!」
ゆーくんは驚いたようにこっちを見る。
雄心「絶対に離さないで!まってて!」
ゆーくんももと来た道を戻り私のところまで来る。
その瞬間
ズルッ
私の手が滑った。
私はまっ逆さまに落ちていく。
『いやぁぁぁぁぁぁあ!!!!』
もう…終わったな。
その瞬間
雄心「歩美!!!!!!!」
ドーーーッン
ゆーくんは自ら崖から飛び降りる。
私を掴む。
『ゆ…』
私が言い終わらないうちに
どがァァァアァアアンッ!!!!
地面に強く叩きつけら…れるはずだった。
私は。
『え…?』
『痛く……ない??』
私の体の下には
『!!!!!』
苦しそうにもがいてるゆーくん。
『ゆ、ゆーくん!?』
ゆーくんは私を助けるために
自ら落ちて、私のクッションになった。
『ゆ、ゆーくん!!!!!』