第6章 別にモテる訳ではない。【求婚篇】
歩美side
『客…?』
山崎さんと話していたら土方さんが私を呼んだ。
土方「そう、華時に話があるみたいだ、お前、心当たりあるのか?」
『いえ…全く。』
土方さんは煙草に火をつける。
『土方さん、煙草はほどほどにお願いしますよ。』
土方「うるせぇ」
そう言って土方さんと客室に行く。
土方「華時がきましたぜ。」
??「あぁ、ありがとうございます。真選組副長。」
『失礼します。』
すっと障子を開ける。
そこには、きれいな男の人がいた。
『??』
??「覚えてないかな、」
綺麗な男の人は困ったように笑う。
いや、顔面偏差値高すぎ。
『ごめんなさい、心当たりは全く…』
??「歩美、俺、雄心。」
『ゆう…しん???』
ど、どこかで聞いた事のあるような…。
雄心「まぁまぁ、ここに座ってよ。」
なんか上から目線だけど私は雄心さんの目の前に座る。
土方さんは隣でとっくに座っていた。
…また煙草吸ってる。
雄心「俺さ、歩美の幼なじみなんだけど、」
『え??』
雄心「あーなんて言ったらいいかな~!」
頭を抱えながら雄心さんは言う。
え、可愛い。
雄心「あ!!そうか!!歩美!!」
『な、なんですか!?』
雄心さんは私の手を握る。
ちょ、馴れ馴れし…
雄心「俺!風間雄心!」
か、かざまゆうしん!?
『ゆーくん!?!?』
雄心「それ!!!!!」
なんと!
私の命の恩人でもあり、大切な幼なじみでもあるゆーくんであった!!
私達は戦争が起こる前、
小さな田舎にすんでいた。
そこの隣の家のこである。
ゆーくんはいっつも私の事助けてくれて、めちゃめちゃかっこよかった!
いや、でもね、こんな綺麗な男の人っていう感じじゃなくて童顔~って感じだった。
まぁ、12年前の話なんだけど。
そして、あの日…