第4章 夜はほんとに危ないから。
沖田side
カランコロン…
自動販売機からココアがひとつ、でてくる。
そして、俺はもう一回同じ飲み物を押す。
いや、別にアイツのためなんかじゃねェ。
金をくずしたいだけだ。
俺はココアをふたつ抱えながらさっきいた場所まで戻る。
ここら辺は明かりがあんまりなくて、暗い。
ここに女ひとりとかは危ねェなァとか思いながら戻る。
…女ひとり…
!!!
沖田「華時!!」
俺はダッシュでさっきの場所まで走った。
女ひとり……
確かに華時は鍛えられてるけど、集団で襲われたら女は女だ!危ない!!!
沖田「華時、悪かったなァ、ひとりにさせて。」
俺はもと来た場所に戻った。
周りは暗くあまり何も見えねェ。
いつもなら『大丈夫ですよ、沖田隊長。それよりココアは?』とアホ面で帰ってくる返事はなかった。
沖田「…華時?」
俺はポケットからライトを取り、そこに照らす。
─誰もいなかった。
沖田「!?」
華時の姿はなく、人の気配が全くしない。
俺は嫌な予感がした。
沖田「華時っ!!!!!!」
いかなくちゃいけねェ。
あの小さい背中を追うために。
護りたいって思ったから。