第2章 惚れた人。【ミツバ篇】
山崎「それにしても全然沖田隊長と違いますよね。歩美さん。」
『そうだよね……めちゃめちゃまとも。私沖田隊長の家族ってドSだと思ってた。』
山崎「…俺もそう思ってました…。」
私と山崎さんは何気なーい会話をしていた。
『でも、びっくり。沖田隊長があんなに素直になってるもん。山崎さんもそう思わない?』
山崎「そうですよねー、シスコンって言うんでしょうか…なんつーか…」
山崎さんが考える。
山崎「そう言えば、歩美さん、俺の事をさん付けなんて呼ばなくたっていいんですよ。」
『え!?でも…年上だし…。』
山崎さんはあはは、と笑いながら
山崎「何言ってるんですか、俺は歩美さんの部下ですよ(笑)」
『え?部下じゃないよ、だって…ねぇ?』
山崎「とにかくっ!俺の事をさん付けなんてやめて下さいよっ!なんかカタコトじゃないですかぁ!」
『あはは、ごめんごめんならなんて呼べばいいの?』
山崎さんには色々なあだ名がある。
あんぱん…とかあんぱん…とかあんぱんとか。←
『あんぱんくん』
山崎「えええええええええ!?それはないですよ、絶望的なダサさ!それはひどいですよ!なんかア●パンマンパクってる感が半端ないですよ!?」
めちゃめちゃ否定する山崎さん。
『でも、あんぱんくんって可愛い(笑)』
私が可笑しくなって笑ってしまう。
山崎「な、何笑ってるんですかっ!」
そのときは私は知らなかった。
山…あんぱんくんの耳が真っ赤だった事。
『あんぱんくんってしっくりくるねぇ。』
山崎「なんであんぱんなんですかっ!しっくり来てるとかおかしいでしょっ!!」