第2章 惚れた人。【ミツバ篇】
『…見廻りかな…?』
私は土方さんの部屋に入る。
机にはなんかの紙が。
『…ん?』
よく見てみてると、写真だった。
『写真……?』
その写真は
『!?』
昔の写真のようだった。
髪の長い相変わらずのぶきっちょづらの土方さんに
ちょっと若い相変わらずのゴリラの近藤さん。
そして……
まだ、子供で、背が低くて笑顔で幼くピースをしている沖田隊長…。
その隣には…
『誰……?』
とても美人な女の人がいた。
その女の人は手を総悟の肩に置いて可愛く笑っている。
私なんかと全然違うくて、
女子力もあって、メス豚なんかでもない。
……
この人は…誰だろう。
誰の…彼女なんかな…
……
いいな……
可愛いな、
沖田隊長も好きだっただろうな…
私なんかと全然違うんだから。
『…』
私は土方さんの部屋をでて、自室に戻る。
自室の扉を開けると
いつもと違う風景に思えた。
今まで何とも思って無かったけど。
…
全然可愛らしくない。
ぬいぐるみもないし、布団だって普通。
ドレッサーもなければ、リップなどのメイク商品もなし。
私はほんとに、女子っぽくないんだな…。
なぜか
悲しいきも…
え?
え?
なんで?
私、今、読者様に悲しい気持ちって言おうとしてた…?
なんで……?
だって、私はそれを覚悟したうえで入ってきたのに。
私はこんなわがままだっけ?
近藤「うおっマジか!?」
外で近藤さんの声が聞こえる。
…その声は嬉しそうな声だった。
私も仕方なく外にでる。
そこには土方さんが見廻りに行く途中だった。
『あ、土方さんお疲れ様です。』
土方「おう。」
『なんか…隊士達が騒いでますけど何事ですか?』
私が質問するとピクッと土方さんが反応した。
…え?
土方「俺は知らねェな。」
『あ、そうなんですか…ありがとうございます。では、失礼します。』
土方「おう。」
いや絶対、なんかあるでしょ。
どうしたんだよ(笑)
私は声のする方へ行く。
…ん
そういえば、今日って土方さん見廻りだっけ?
違うかった気がする。
そんな事を思っているとバズーカの音が聞こえる。
やれやれ、また沖田隊長か……。
そして、声が聞こえる。
「駄目よ、そーちゃん。」
…え?
女の人の…声!?