第2章 惚れた人。【ミツバ篇】
歩美side
『あーあー雨かぁ~』
「雨も良いじゃないか、好きな人と相合い傘が出来るんだよ。」
そう隣で雨のフォローをしてる人は
ゴリ…近藤さん。
真選組の局長で、
まぁ、とにかくゴリラ。
『ゴリ…近藤さん、でも好きな人がいない場合はどうすれば…はぁ…』
近藤「いや、今ゴリラって言ったよね!?言ったよね!?なんか、言いかけも落ち込むんですけどっ!?」
近藤さんは一旦落ち着いてから話始めた。
近藤「歩美ちゃんはまだ分かってないんだよ。」
『…え?何がですか?』
近藤「歩美ちゃんはもうとっくにいるよ。」
『………??』
近藤「そのうち分かるさ、あぁ、そうだ、これのむかい?」
近藤さんが差し出したのは缶だった。
近藤「大丈夫だよ、ソーダだよ。」
『いただきます。』
私はかしゅっと缶を開けて、ごくごくと飲む。
近藤「妙さん…」
『……まだ好きなんですか…』
近藤「当たり前でしょっ、まだ諦めないよ!」
『そうですか…頑張って下さい……』
私は飲んだ缶をブシュッと潰すと、立ち上がる。
近藤「なんで呆れてるんだっ!?って歩美ちゃんどこにいくの!?」
『土方さんの所に行ってきます。』
『土方さん、入ります。』
返事が無かったが、気にせず入る。
『土方さん…?』
土方さんはいなかった。