第1章 始まりは突然に
「やっ、クロっ……だ、めっ……それ、ダメっっ!」
「なに? 聞こえなーい」
「やっ、やっ……ムリ、なんか……変、やぁっ……」
私は頭を左右に振りながら、胸元へしゃぶりつくクロの頭を押し返すとは気持ばかりで、結局は力が入らずにただ手を添えているだけ。
「こんなビンビンにして、やらしい女」
「やっ、やっ、クロ……クロっ……っっ!!」
込み上げてくる何かは限界を迎え、全身に電気のようなものが走り目の前がスパークしたかと思えば、一気に気だるさが襲う。
自力では立っていられず、壁越しにズルズルと腰を下ろしたが、それでも尚全身の気だるさは取れない。