第1章 始まりは突然に
肩に掛かっているだけの布切れなど何の役にもたたず、2つの膨らみはクロの大きな手によって形を変えられる。
時折先端に手が触れると、ゾクゾクとした何かが背筋を駆け巡る。
いやなのに、やめてほしいのに、触れ合う唇や胸への刺激で頭がぼーっとして思考を停止せざるを得ない。
だんだんと足の力が抜け、クロにもたれ掛かるような形でないと立っていられない。
「もっ……やぁっ……んぅ……クロぉ……」
「それ、煽ってんの? アイツにもそうやったの?」
何をそんなにイライラしているのか、チッと舌打ちをするクロ。
私の身体を壁に押し付け、おもむろにシャツを捲りあげたかと思えば、これでもかという程に主張した先端にしゃぶりつく。
私はと言えば、今までに感じたことの無い刺激にお腹の奥の方から込み上げてくる何かに恐怖すら感じていた。