第4章 炎に、堕ちる・・・
審神者『薬研?何処か怪我してるの?』
薬研「い、いや、大丈夫だ。大将、俺もいち兄の看病をさせてくれ」
気がつけば心配そうに見上げる審神者の顔が、すぐ近くにあった
審神者『?うん、いいけど・・・本当に大丈夫?』
三日月「薬研・・・大人気ないぞ」
薬研「・・・なんの事だ。俺はいち兄と、無茶をする大将が心配だから監視するだけだ」
三日月「ほう・・・《無茶をする主の監視》とな」
薬研「とにかく!大将、行くぜ!」
審神者『?なんのこと?私無茶なんて・・・え、ちょっ薬研!きゃあ!///』
何もかも見透かしたような三日月にむっとすると、薬研は未だ三日月の腕の中にいる審神者の手を引っ張った
そしてそのままよろける審神者を横抱きにする
薬研「今だって無茶をしたから、三日月の旦那達が霊力を注いだんだろ。少しは自覚してくれ。大将は《人》だ。《人》は俺たち刀剣と違って脆い。簡単に逝っちまう・・・どうせ言っても無茶はするんだろ?じゃあ今くらい大人しく休憩してくれ」
審神者『///ご、ごめんなさい・・・お言葉に甘えます・・・ありがとう、薬研・・・みんなも、心配かけてごめんなさい』
悠月のことを思い出しているであろう薬研の寂しそうな顔に、審神者は大人しく薬研の首に腕を回した
朱雀「へえ、素直だね」
白虎「ああ、いつもあれだけ素直なら青龍の眉間のシワも増えないのにね」
青龍「いい傾向だ。卯月にもやっと安心出来る場所が見つかったって事だ」
玄武「我らは四神、方位の守護にして卯月を護るもの。卯月の居場所を護るだけだ」
少し寂しげな青龍の言葉に同意すると、四神達は本丸を護る結界の四方へと姿を消した
(((みんな、卯月を頼んだよ)))
心に届いた四神たちの言葉に、刀剣達は無言のまま頷き返した