第2章 主に従いなさい
平野「玄武?」
一期「平野、あれが何なのか知っているのですか?」
平野「前に主君に聞いたことがあります。四方位の北を護り四大元素の土を操る神獣だったと・・・」
玄武「おぉ〜よく知っておるな。いかにも、我は四神の1人玄武。今はこの娘の護りをしている。ん?お前たちはもしや『玖琅(くろう)・・・』
平野を見て何かを感じとった玄武を《名前》で制する
卯月「あんまり時間がないのよ。だから、武器、頂戴』
玄武(玖琅)「・・・そうか・・・では、これを使うがいい。だが油断はするな」
しばらく卯月の顔を見つめた後小さくため息を吐くと、尾っぽの蛇が胎内から美しく輝く1本の剣を吐き出した
卯月『ありがとう。じゃあ、始めましょうか!』
玄武(はたして《何》に対しての《ありがとう》なのだろうか)
剣を構え山姥切と相対する卯月を見つめ、玄武はしばらく自分の思考に沈んでいた
平野(あれが玄武・・・けれど、確か主君は・・・)
玄武から少女へと視線を動かし、平野は審神者(悠月)から聞いた話を思い出していた
-----審神者(悠月)-----
神獣はね、平野たち刀剣のように分霊を持たないんだ
だから本霊を従えられるのは、かなり純粋で高い霊力を持つ者だけなんだよ
今世、本霊を従えているのは歴代最高の霊力を持つと言われる僕の大切な子
誰よりも強くて誰よりも優しくて、そしてすごく涙もろいとても可愛い子なんだ
あ、これは誰にも内緒だからね
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