第2章 主に従いなさい
卯月『じゃあ、真剣勝負・・・ってのでどう?私が勝てば私の刀剣になって働いてもらいます。私が負ければ・・・そうね、なんでもいう事聞いてあげる。出て行けって言うなら大人しく出て行く。どう?真剣勝負ならあなたたちの方が有利でしょう?』
挑発的に笑って一人一人の顔を見つめる
山姥切「・・・俺がやる。俺は悠月の初期刀だ、みんなを守る義務がある。だが勝ち負けの判定はどうするのだ?流石にお前を切るのは気が引ける」
卯月を睨みつけたまま、山姥切はスルリと本体を鞘から抜いた
卯月『そう来ると思った。そうねー、私の身体に傷をつけられればあなたたちの勝ち。私はあなたたちの身体に触れたら勝ち、でどう?』
愛染「そんなの俺たちが勝ったも同然だな」
和泉守「まさか丸腰じゃねぇだろうな?」
無謀過ぎる勝負に冷ややかな笑いが起こった
卯月『丸腰だと手加減しちゃうもんね。本当は剣なんて持ちたくないんだけど、仕方ないか・・・』
困ったように微笑むと、右手を地面にかざし左手で印を結び唇に触れる
卯月『北の守り主、土神《玄武》よ、我に力を、闘う術を貸し与え給え』
詠唱を唱え終わると同時に地面が輝きを放った
???「そんな形だけの詠唱など必要無いと何度言えばわかる。我はいつでもお前のために力を貸すと言っている」
眩しさに瞳を閉じていた山姥切は目の前に突如現れた人物?に言葉を失った
そこにいたのは・・・亀・・・
否、ただの亀ではない、尻尾の部分が蛇なのだ・・・
しかも・・・
山姥切「・・・喋っている・・・だと?・・・」