第4章 炎に、堕ちる・・・
審神者『一期・・・審神者(悠月)が死んだのは一期のせいじゃないわ。審神者は《人》だから・・・小さな歴史の歪みは時間と共に自然と正しい歴史へと修正されていく。だけどそれは完全ではないわ。その小さな歪みの先に、たまたま審神者(悠月)がいただけ。けどね、本来ならそれはありえないことなの』
一期「・・・」
審神者のお腹にしがみついたまま、一期は黙って審神者の話を聞いていた
審神者となった瞬間、刻の流れ、歴史の流れから外れる
つまり、どんなに歴史が変わろうと、たとえ親が存在しない歴史になろうと審神者には影響が出ないのだ
審神者『審神者になるにはいくつか条件があってね、その1つに《歴史との関わりを一切断ち切る》ってのがあるの。審神者(悠月)は・・・歴史との関わりを切ってなかったの・・・だから小さな歪みの影響を受けてしまった・・・だから、一期のせいなんかじゃない。もう後悔は止めなさい。これからは私が一期の主なんだから』
一期「・・・承知、致しました・・・ただ・・・悠月を忘れることはできません・・・あのお方はお月様のような方でした・・・静かにひっそりと、けれども明るく皆を照らしてくださいました・・・」
審神者『無理に忘れる必要はないわ。審神者(悠月)の優しさは一期たちの強さになってる。一期たちが強くいる限り審神者(悠月)は心の中で生き続けてるんだから。さて!一期も無事正気に戻ったことだし・・・玖琅、結界を解いて!』