第4章 炎に、堕ちる・・・
審神者『くっ・・・だいじょうぶ、だから・・・私を信じて・・・平野藤四郎、控えめな心を持った優しい刀剣。あなたに椿の名を与えます。《素白(そはく)》何者にも負けない誇りを持ちなさい』
禍々しい気が肌を刺し裂けていく
心に刻む《名》を与えることで平野に審神者の霊力を与えた
それはほんの僅かだが、絡みつく禍々しい気を浄化するには十分だった
平野「主君・・・これは・・・」
審神者『この《名》は私の力、けれども平野を縛ってしまう《名》決して誰にも教えては駄目。さあ、大切な勾玉を浄化しましょう』
平野の手の中にある勾玉に手を重ねた
審神者(暖かい・・・悠月・・・)
霊力を流し込み浄化していくと、勾玉は本来の透き通った美しさを取り戻していった
それと同時に悠月の霊力も感じられるようになり、その懐かしさに頬に涙が伝ってしまう
平野「主君・・・」
悠月の想いと審神者の想い
勾玉を通して感じられる二人の想いに、平野もまた涙していた
審神者『平野・・・このことは内緒ね』
照れたように微笑む審神者に見惚れていると・・・
審神者の霊力が一気に鋭くなった
審神者『玄武、結界を解いて!時間遡行軍が来る!その数6体!第1部隊、殲滅して!』