第3章 誰よりも大切な君
朱雀「卯月のそばにいるならこっちの方が都合がいいからね」
白虎「それより、もういい加減離れたらどうだ?」
薬研「あ?わりい、大将」
審神者『///ううん・・・ありがとう、薬研。で?やっぱり結界がおかしいの?』
ため息混じりの白虎の言葉に、抱き合ったままなことに気がついた審神者は頬を染め誤魔化すように青龍たちに話しかけた
青龍「ああ。東西南北の位置が違う。真反対だ」
審神者「それって・・・ああ、だから時間遡行軍が簡単に結界を破ったのね。だけどそんなこと意図的じゃなきゃありえ・・・まさか!」
青龍「多分その《まさか》だ」
顔色を変える審神者と渋い顔の四神に刀剣たちに不安がよぎる
三日月「それは誠か?いくら俺たちでも東西南北が真逆ならば気付くはずだが」
審神者「四神は方位の護り、東西南北を間違えることなんてありえない。三日月たちが気付かないほど巧妙に少しずつ変えられたんだと思う」
太郎太刀「変えられた?それは《誰かが意図的に方位を狂わせ悠月の結界を弱めた》ということですか?」
審神者『そう。まず《誰か》は置いといて方位を合わせることが先決ね。青龍たちの結界は本丸の塀ギリギリにちゃんとした方位で張ってあるから安心だけど、方位のズレがあると空間にまた歪みが起こるわ。そう、また時間遡行軍がやってくるってこと』
山姥切「じゃあ俺たちは何をすればいい?」