第2章 主に従いなさい
卯月『とにかく主屋まで走って!あそこはまだ審神者の霊力が淀んでいないから。早く!山姥切!薬研!みんなをお願い!あとは玖琅がなんとかするから!』
玄武「おい、待て!どうして我が!っくそ!卯月、結界を張る。だが長くは持たん。皆を呼び出せ」
玄武が雄叫びをあげると主屋を薄い結界が包んだのがわかった
卯月『みんな無事?』
五虎退「と、虎くんが一匹いません!」
秋田「あそこにいます!」
秋田が指示した方を見て全員が言葉を失う
仔虎の前には今にも斬りかかろうとする時間遡行軍
五虎退「虎くん!」
一期「五虎退!ダメです、危険過ぎます」
主屋から飛び出して行きそうな五虎退を一期一振が慌てて止める
卯月『大丈夫、私が助けてくるからここで待ってて。それに、玖琅の結界は五虎ちゃんたちには通れないわ』
薬研「大将一人なんてもっとダメだ!」
一人で助けに行こうとする審神者の腕を薬研が強めに握り止めた
卯月『大丈夫心配ないから』
腕を離そうとしない薬研に苦笑いを浮かべ、卯月は安心するように掴んでいる手に触れた
薬研「じゃあどうやって助けるんだ?」
卯月『どのみち玖琅一人の結界じゃ持たないのよねーだから・・・まとめて呼んじゃう』
玄武を呼び出した時のように、右手を地面にかざし印を結んだ左手で唇に触れる