第7章 二人の山姥切
蛍丸「主、大丈夫?」
審神者を取り囲むように四方に座った蛍丸たちは心配そうに語りかけた
審神者『うん、大丈夫よ。心配かけてごめんね。ほたるんも無理しないでね。玄武たちの霊力は結構桁外れだから』
次郎太刀「ワタシたちの心配より自分の心配をしな!アンタもう汗だくじゃないか!」
石切丸「強がらなくていいのですよ、主。辛いなら一期くんの時の様に三日月さんたち『それは駄目!』
蛍丸「主?」
審神者『ごめんなさい・・・心配してくれるのは嬉しいけど、霊力を貰うわけにはいかないの・・・穢れを私の霊力で清めてるから私に触れると三日月たちも穢れを負ってしまうの・・・ごめんね』
「「「主、あるじさま、大将・・・」」」
無理に笑う審神者が痛々しく、何も出来ない自分たちの不甲斐なさにみな唇を噛んでいた
石切丸「だから清めの水か・・・みんな、汲んできた水を主にかけるんだ。それで主の負担が減るからね」
五虎退「つ、冷たくありませんか?あるじさま」
平野「ここへ来るまでに冷めてしまいますね」
鶴丸「こんな冷たい水じゃあ主の身体が冷え切ってしまう。水を温めよう!ここで火を炊こう!」
薬研「燭台切、鶴丸を止めてくれ。大将には悪いが温めれば清めの効果がなくなっちまう。後で俺が温めてやるから我慢してくれ大将」
審神者『また薬研は、もう。うん、よろしくね』
薬研(清めの水の効果か・・・さっきより顔色が良くなったな)
苦笑いを浮かべながらもにこりと微笑んだ審神者の笑顔に、薬研たちは少しだけほっとした