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氷帝恋物語★テニスの王子様

第1章 ~ATOBE KEIGO~


エピローグ


10月4日
この日は特別な日だ


跡部邸では、ひっきりなしに客人が訪問し、景吾への贈り物と令状を置いていく


「ホント…すごすぎ…」


豪勢なパーティー会場で私は1人息を付いた


跡部景吾 生誕15周年記念パーティー
そう書かれた巨大なプレートを見つめていると、コツンと頭を叩かれ振り返る


「景吾!」


「アーン?何見てんだ」


カチッとしたスーツに身を包んだ景吾のカッコ良さに思わず見惚れてしまい黙ったままでいると、


「…そんな目で見つめてんじゃねぇよ」


フッと笑みを浮かべた景吾は私の頭をクシャッと撫でる


「そんな目って…?」


「誘う目」


「し、してないよ!?ただスーツ似合うなって思っただけで…」


「分かった分かった」


宥める様にポンポンと頭を撫でると、景吾の手は私の頬へと移動する


「ずっとほっといて悪いな」


景吾はパーティーの参列者達への対応に追われていて、中々一緒にいれない


「しょうがないよ。皆、景吾をお祝いする為に来てるんだから」


「ったく何で俺が…ほとんど父親の会社関連の奴等だってのに」


「でも毎年恒例なんでしょう?」


「今まではどうってことなかったんだがな。今年はお前がいるだろ」


「ぇ…」


その言葉に私は一瞬、目を丸くするも、すぐに自然と笑みを零した


「…待ってる」


「なるべく早く終わらせる。そしたら沢山甘やかさせてやるから」


耳元で囁かれた内容にトクンと心臓が波打つのを抑えながら、私はもう一度微笑んだ

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