第2章 艶やかなる牡丹の如く
到底男の手とは思えない、華奢な指が、それはそれは器用に下帯の中へと滑り込み、滑らかな動きで膨らみをまさぐる。
そして、堪えることも出来ず、益々上がって行く翔の息を長い髪に受けながら、下帯に出来た僅かな緩みから取り出した物に口を寄せた。
翔は咄嗟に智の頭を掴み、腰を引こうとするがもう遅い。
体温よりも高い熱と、ねっとりと絡む長い舌に包まれれば、一足飛びに高みへと昇り詰める。
「まったく…。あれ程急くなと言ったのに…」
翔は智の口から半ば強引に自身を引き抜くと、智の身体を床板にうつ伏せた。
細腰を持ち上げ、引き締まった双丘を指で押し開き、小さく窄んだ菊門に舌を這わせてやると、
「ああっ…」
まるで痙攣でも起こすかのように、小さな尻がひくひくと震えた。
翔は道具箱を引き寄せると、そこから小さな小瓶を取り出し、そこに入っているとろりとさはた液体をじしんの指に、たっぷりと絡ませた。
そしてその指を智の菊門に宛てがい、ゆっくりとその奥へと指を突き挿れた。
「あ、ああっ…」
小さな悲鳴を上げ、智の首が仰け反る。
汗粒の浮かんだ額には、乱れた長い髪が貼り付くが、翔はそれには構わず指を動かし続け、智は頭を擡げ始めた自身の茎に手を伸ばした…が、翔がそれを止めた。