千銃士【Noble Master Project】R18
第4章 勲章
この、奇銃2人が召喚されたのは、今後作戦を展開するにあたって大きな力になるものだった。
マスターを得た今、急ぎの任務はずばり「敵に奪われた希少銃を取り返す」ことだ。
奪われた希少銃は
エカチェリーナ
アリパシャ
レオポルト
マルゲリータ
カール
この5挺だ。
この5挺に関しては、ケインとキセルによる偵察を行い、場所を特定後慎重に進めていく。
そして来週にはアメリカ独立戦争組の4挺とナポレオン、ラップがパリへ赴き、ドイツ統一戦争組の銃を入手する算段となっている。
ドイツ組はドライゼ以外は絶対高貴に目覚めていないものの、能力は比較的高い。
早めに獲得した方が良い戦力だ。
そんな話を、今いる貴銃士たちを集め説明していく。
「なるほど…では希少銃を取り返すのはまだ先になりそうだな。当面は量産型の召喚と入手、そしてレベリングが課題か」
ナポレオンの言葉に恭遠は頷く。
「わがレジスタンスの所有する銃は他に何があるのだ?」
「ヒデタダ、ユキムラ、キンベエ…それから、ホール……ニコラとノエルもある」
「!!おぉ我が愛しの双子……!早くこの腕に抱きしめてやりたい!!」
「陛下、順番がありますので」
勝手に盛り上がるナポレオンをラップが諌めていると、作戦室の外から声がした。
「次は、ニコラとノエルがいいの?」
「…マスター!」
マスターはエプロンをつけたままの姿で作戦室に顔を出してきた。
「マスター!ユーは今日キセルちゃんたちも召喚したんだカラ、ゆっくり休んでないとダメヨ!」
「大丈夫だよ、フルサト。今も訓練でブラウンとケンタッキーが怪我したから治してきたところだし」
「なんですっテェーー!!」
フルサトは発狂気味に頭を抱える。
その横からイエヤスがマスターの顔をぐいっと覗き込んだ。
「顔色はそこまで悪くはないが…無理をするな」
「っ……う、うん…」
マスターの顔が赤くなり、妙な空気が流れる…。
「………」
「………」
「……よぉし!!では次の召喚は我が愛しの双子ということにしようぞ!!」
沈黙を破ったナポレオンの言葉に一同コケる。