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千銃士【Noble Master Project】R18

第4章 勲章



「陛下!!」
「だーかーらー!!」


しかしナポレオンは何も聞いていないようで、笑いながらマスターの頭をぽん、と撫でる。


「マスター!楽しみにしているぞ!!」


そう言って、勝手に作戦室を出ていってしまった。




「………はぁ。恭遠、どうしますか」


ラップは頭を抱えて難しい顔をしながら尋ねる。


「そうだな……まずはナポレオンとラップには来週のパリ遠征の準備を頼む。アメリカ組の4挺の世話は…イエヤス、フルサト、頼めるか」

「承知した」
「OK!まずは怪我のお説教からいくワヨ」

「キセルとケインは少しでも早く勘を取り戻し潜入へ準備してもらいたい。バックアップをアレクとマフムト、頼む」

「分かりました」
「うむ、余に任せてくれ」

「では1度解散する」


貴銃士たちはそれぞれの任に就くため作戦室を出た。

静かになった部屋には、恭遠とマスターが残る。





「…で、本当に疲れていないのか?」

「えっ?……あの…本当に大丈夫です。ブラウンたちもひどい怪我じゃなかったし…」

「しかしその前にキセルとケインの召喚もしているだろう」

「それくらいは…問題ありません。それより」


沙優の表情が変わる。


「恭遠さん……勲章の件ですが」

「………」


「……戦力強化のために…できる限りの協力を、させて下さい」

「っ……!!」


恭遠は目を見開く。


「君は……何を言っているのか分かっているのか…?」

「はい」


決意の固そうな沙優の表情に、恭遠はため息をこぼす。


「……ペタルは戦闘に勝利しても手に入る。これから作戦をこなしていけば、君がわざわざ犠牲にならずとも彼らはいずれ勲章を得て強くなれるのだ」


「しかし今現在、世界帝軍に貴銃士の復活と私の存在はバレてません。戦闘に入れば、敵に私たちの存在がバレてしまう。まだ戦力が少ない今、敵に攻めいられては…正直厳しいと思うんです」



……的を得た沙優の言葉に、恭遠は反論ができない。



「もちろん、彼らにも選択権があります…それを差し引いたとして……最優先で強化すべきなのは誰ですか?」


「それは……」




恭遠は渋い顔をしながら押し黙ってしまった。


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