第9章 訪問中。
爆豪side───---
予鈴がけたたましく鳴る。
俺の方を向いてペラペラくっちゃべってたアホ面も、自分の席に帰っていった。
程無くして、イレイザーヘッドが怠そうに教室に入ってきた。
いつにも増して暗ェ顔だな。
「今日、『進路希望調査書』提出日だからな。締切厳守って分かってるよな」
‥‥‥
‥‥‥あ。
ほぼ空の机の中は、どう見たって目当てのものはない。
クルクルと記憶を巡ると、そういやあいつの部屋で一回読み直した記憶に辿り着いた。
‥‥‥あー、クソ。
「あー! 俺忘れたー!!」
アホ面が悔しそうに嘆く。
あいつと同類かよ。
「忘れた奴、一回家帰ってでも出しに来いよ。逃げたらどうなるか分かってんだよな」
‥‥‥ついてねぇな。