第2章 路地裏イチャイチャ in ゲルガー
「……、その、同じだけ飲めれば、何か、分かるかなって」
「分かるって、何がだよ」
「ゲルガーさんが、何を考えてるのか」
「あ???」
何、言ってんだ?
つか、俺の考えてること知って、どうする
!?
「おい、まさか、あれ」
「……」
思い出した。
ナナバから、従妹が入団したから宜しく頼むって紹介された時だ。
『好きです!』
第一声がこれだった。
すっげービビッた。
だってよ、初対面だぞ?
俺、そこそこ年上だぞ?
意味分かんねぇって、誰だって思うよな?
だがな、仮にも同じ調査兵だ。
つまるところ、壁外ではお互いに命を預ける場面ってのが出てくるわけで。
そんな相手に、おかしな事は言えないだろ?
出来るだけ、誰とでも、"いい関係"っての、大事だろ?
それに、真に受ける程ガキじゃねぇ。
因みに、未経験でもねぇ。
だから
『おう、あんがとな。これからよろしく頼むぜ』
って言ったんだよ。
先輩から後輩への、挨拶だ。
クークにしてみれば、そうじゃなかったらしいが。
そして、今、それを知った。
「あー…、のなぁ…」
「う”」
「おい、マジで大丈夫かよ」
そろそろ立ってるのも辛そうだな。
それに最悪、万が一のことが起これば…
こっちはパン屋。
こっちは花屋。
迷惑、掛けちまうな。
あぁそうだ…
そりゃあもう、多大なる迷惑ってやつだ。
だから