第7章 「SBK」~二次審査~
「雪哉、ごめんね…。お腹空いたでしょ?」
「いや、大丈夫。もうごはんできた?早く食べたいんだけど。」
「待って、雪哉。」
キュッ
「?」
下に行こうとしたら、姉貴がオレの手を掴んで止めた。
「ごはん、できるまで待ってよ?」
「え?姉貴が作ったんじゃないの?」
「今日はお父さんが作るって、帰ってきてからきかなくて…。だから待ってよ?」
「ぅえ?!う、うん…。」
姉貴に言われ、ちょこんと座る。
(それにしても、父さんがごはん作るなんて前代未聞だぞ?!
でも、なんで急に…)
オレには父さんの気持ちは、理解できなかった。
そう思っていると、
「おーい、冬花ー!雪哉ー!ごはんできたぞ~。降りてこ~い!」
下から父さんの声が聞こえてきた。
3人で夕食は気が進まないが、行くしかないようだ…。
オレは姉貴に連れられて、下に向かった。