第7章 「SBK」~二次審査~
「母さん…。」
オレの目に映ったのは母さん…、ではなく晴花だった。
髪の毛の色が似ているからか、一瞬母さんに見えてしまった。
「あ、起きた。みんなー、雪哉起きたよ~。」
「……///」
(母さんって言ったこと、晴花に聞かれてないよな…?)
恥ずかしさのあまり顔が赤くなるが、熱のおかげでバレずにすんだ。
「雪ちゃん!」
「ゆっきー、大丈夫か?!」
「…!」
晴花の呼びかけに、みんな一斉に集まる。
「大丈夫だよ…。」
ふにゃっとオレは笑ってみせた。
「よかったぁ~。」
「いきなり、倒れるからびっくりしたよ…。」
「まぁ、ゆっきーはバカだから風邪もすぐ治るさ!」
みんなに心配かけちゃったな…。
「…っつ!」
頭の痛みがオレを襲う。
いまいち、気を失った前の記憶が思い出せない。
それになにか、懐かしい夢を見ていたような…?
「雪哉~っ!起きたか~?」
ガラガラと、ドアの開く音と同時に姉貴が入ってきた。