第1章 プロローグ
「実は…、」
私は女の人に悩みを打ち明けた。
歌手を目指していること。
オーディションに落ち続けて、落ち込んでいたこと。
諦めかけていたこと。
初対面にも関わらず、私の話を素直に聞いてくれた。
すると、女の人はこんなことを提案してきた。
「よかったら、バンド組みませんか?」
「…はい?、バ、バンドですか?」
突然の発言に私は驚きを隠せなかった。
「今、ボーカル探してるところだったんです。あっ、他に2人のバンド仲間もいますよ?」
(わ、私がバンドのボーカルに!!?)
「よかったら、一緒にやりませんか?お願いします!」
女の人から必死にお願いされた。
「えー…っと……」
出した私の答えは、