第6章 恋の歌
「ダメだー!なーんにも思いつかなーい!」
そう言って、シャーペンを持ったまま晴花が机に倒れ込む。
私と晴花は練習が終わったあと、ファミレスに来ていた。
「どうしよ…、私歌詞なんて書くの初めてて、何て書いたらいいか…」
「ん、あれ?ひまたん、何にも書いてないじゃん!」
「だ、だって~…。思いつかないんだもん…。」
私はのどの渇きを感じたため、オレンジジュースを飲む。
「んじゃ、晴花は何か書いたの?」
「ま、まぁね。見てもいいけど、笑わないでよ?」
「うん、笑わない!だから、見せてー?」
「はい。」
晴花から紙を受け取る。
「ありがとう。どれどれ…」
私は晴花が書いた歌詞を読み上げる。