第4章 「SBK」~一次審査~
「私、しょうゆラーメン大盛り!ライスつきで!」
と、晴花がしょうゆラーメンの項目を指差して言った。
「えぇ、晴花?!ちょっと、多すぎじゃない?」
「そんなことないよ!ひまたんったら、心配しすぎ。」
「そうかな…?」
「…晴花ー。お前、最近太ったんじゃない?」
「えぇ!?」
雪ちゃんの言葉に、ガタンと立ち上がる晴花。
「ほら、顔のまわりとか肉ついてきたぞ~?(笑)」
雪ちゃんは、意地悪に笑いながら言う。
「うぅ…、食べた分ちゃんと運動してるから大丈夫だよ…。
それに、この量は普通だ!」
「いやいや…、女が食う量じゃねーよ…。やっぱり、太ってきたんだな!へへっ(笑)」
「なにおーっ!!」
(また始まった…。)
晴花と雪ちゃんが言い合いするする中、秋ちゃんが私達のところにやってきた。
少し悲しげな表情で。
(秋ちゃん…、どうしちゃったんだろう?)
私はさっきのことが気になり、
「秋ちゃん…、お父さんと何かあったの?」
秋ちゃんに尋ねた。
すると、
「…!!」
秋ちゃんは驚いた表情をして私を見たが、すぐに目線を外してしまった。
それに気づいた晴花と雪ちゃんが、にらみ合いを止めて静かに座る。
「あっきー、もしかしてお父さんのことで悩んでいるのか?」
雪ちゃんがそう言った。
「……。」
無言で頷く秋ちゃん。
少しの沈黙のあと晴花が口を開く。
「……実はあっきーね、…「おー、今帰ったぞぅ!」
「あら、おかえりなさい。」
突然店のドアが開いて、私達は視線を向ける。
その視線の先にいたのは…
「父さん…。」
そう、秋ちゃんのお父さんだった。