第4章 「SBK」~一次審査~
「わぁ~!今日はなにー?」
私はそう言って、晴花のそばに駆け寄る。
秋ちゃんもやってきた。
「「晴花、早く早く!」」
私と雪ちゃんは待ちきれなくて、うずうずしている。
まるでエサを待つ子犬のようだ。
「はいはい、今開けるよ。……じゃーん!」
「「おぉ~~!」」
「…ん?」
「今日はおにぎり作ってきたよ。さ、どうぞ!」
「「いただきまーす!」」
そう言うと私と雪ちゃんは、バクバクとおにぎりを食べ始める。
でも、ただ1人秋ちゃんだけは食べようとしなかった。
「晴花……。」
「ん、なに?」
「これ、おにぎりじゃなくて…タオルだよ…。」
「………。えー!?あ、本当だ…!
ちょ、ちょっと!2人共食べちゃダメーー!!」
どうやら晴花はおにぎりではなく、ただのタオルを詰めてきたようで、バクバク食べている私達のところに、止めに入った。
「ゆっきー、ひまたん!それ、タオル!食べちゃダメ!!」
「え、あ!本当だ!!」
「◎※★#…。」
「ゆっきー、大丈夫!?」
雪ちゃんはタオルを口いっぱいに詰め込み、しゃべれない状態だった。
「食べる前に、タオルって気づかないなんて…、一体みんなどうしちゃったんだ…。」
「ごめーん!2人共…。」
「*☆▼@~」
「ゆ、雪ちゃんしっかりして~!」