第13章 恋の行方~ひまわりと秋人~
「私…、秋ちゃんのこと
(好きだよ)
私は最後まで言葉を紡ぐことはできなかった。
秋ちゃんにまた、抱きしめられていたからだ。
だから、最後の「好き」って言葉は、秋ちゃんに聞こえたかどうかは分からない。
私は、秋ちゃんの背中に手をまわす。
(秋ちゃんって、こんなに背中大きいんだ…。)
それに、とってもあったかい…。
「お腹空いたんだろ?なに食べたい?」
秋ちゃんは、私を放してから話し始めた。
「うーん…、秋ちゃんの作ったラーメン食べたい。(笑)」
「え…?」
「ダメ?」
「いや…、いいけど。美味しくない…かも…」
と、自信なさそうに言う秋ちゃん。
「いいよ全然。大事なのは、ここ。」
「?」
私は自分の胸を軽く、トントンとたたいて言った。
「ハートでしょ?」
秋ちゃんは、優しく微笑んで
「そういうこと言うの、ひまちゃんらしい。」
と言った。
「え?そ、そうかな…?えへへ…///」
私は照れ隠しに、笑ってみせた。