第11章 恋の行方~カイルと柑菜~
「はぁ~…。」
(玲菜と杏菜見つからないし、カイルくん彼女いるみたいだし…。なんか、今日はショックなことが多いなの…。)
私は小さくため息をついた。
私の恋は、もう終わりってことなのね…。
と、諦めかけた時
「これ、やるよ。」
と、カイルくんが小さな包み紙を渡してきた。
(これ、さっきの雑貨屋さんで買ったやつじゃないの…?)
「だ、ダメなの!私、受け取れないなの!
だってカイルくん、彼女に買ったんでしょ?!」
「か、彼女?!…なんか、勘違いしてるみたいだから言うけど、オレに彼女なんていない。」
「え?そうなの?!」
(わ、私の勘違い…?)
「あぁ、だからこれ受け取れ。」
「あ、うん。ありがとうなの。」
私はお礼を言って物を受け取る。
中を開けてみると、
「わぁ…!」
可愛いうさぎのキーホルダーが入っていた。