第7章 「SBK」~二次審査~
私達の出番まで、あと5分少々…
「どうしよう…、次だよ。次!」
「やっべー、緊張する~!」
私達はリハーサルを終え、本番まで最後のミーティングをしていた。
「大丈夫!みんな、いつも通りやれば…」
「あっきー。」
「ん?」
「ひまが息してない。」
「へ?」
「………。」
(ヤバい、ヤバい…。緊張で死ねる。緊張し過ぎて、何も考えられない…!)
私の心臓はバクバクと音をたてて、緊張していると嫌でも分かる。
「ひまたん、大丈夫?」
私の様子に心配する晴花。
「ど、どうしよう…。き、緊張で。こ、声が…、う、うまく、しゃべれない…。」
「大丈夫だよっ!心配しなくても!練習みたいに歌えばいいから!」
「……!」
晴花は震えている私の手を優しく握ってくれた。
それだけで不思議と、緊張が少し和らいだ。
「それに、歌い始めれば緊張なんか吹っ飛んじゃうから!」
「晴花…。」
(晴花、ありがとう…!)
「んじゃ、最後に円陣組もうぜ~っ!」
と、雪ちゃんが言った。
みんなで丸くなり、ミサンガを付けている方の手を、中央に出した。
「season行くぞ~~っ!」
「「「おぉーーっっ!!」」」
そして、私達はステージへと向かった。