第7章 「SBK」~二次審査~
「あっちにいる、男3人女2人、計5人の人達は『ジャンプ↑↑』っていうんだ。
演奏中にジャンプすることから、そう命名されたみたい。」
「へぇー、他には?」
「あとは…クール系バンド『COOLISH』、男女で唯一の2人組のバンド『0-zero-』くらいかな。」
「ほぇー、色んなバンドがあるんだね!」
私がそう納得していると、突然ゆっきーが
「あぁーーっ!!」
と、大きな声を出した。
「ちょ、ちょっと、いきなりどうしたのよ!
というか、声でかい!バカ!」
晴花が小声で、ゆっきーに言う。
「ごめん、ごめん…。
なぁ、あの男性バンドグループって…。」
ゆっきーの視線の先にいたのは、4人組の男性がいた。
歳は私達より少し上か、同い年くらいかと思う。
「知り合い?」
「いや、この間たまたま動画サイト見てだんだけど、あの人達の演奏がすごくて…。
見入っちまった…。」
雪ちゃんはゴクリとつばをのんだ。
「そんなに、すごいのか…。」
秋ちゃんも、雪ちゃんの様子を見て感心する。
「うん。なんか映像も、水をモチーフにしてた。名前は確か…」
「『Rain』だよ。」
「!?」