第7章 「SBK」~二次審査~
「今までお前たちに向き合ってこなくて、すまなかった…。
雪哉がオレを嫌いになるのも分かる…。
正直、お前たちにどう接したらいいか、分からなかった…。
どうやったら、オレの気持ちを伝えられるか…。」
「それで、こういう風になったのよね!」
「あぁ。」
「えぇ?!どういうこと?姉貴は知ってたわけ?」
「ごめんね、黙ってて…。でも、こうでもしないと雪哉、お父さんと話さないなーって思って。」
どうやら、これは仕組まれていたことのようで。
「まぁ、それはそうだけど…。」
「これをきっかけに、仲直りしてよね!」
姉貴は腕を組んで言った。
「うっ…、う~~。」
姉貴の威圧感におされそうになる。
「だって私達、たったひとつの家族だよ?
家族は支え合って、生きていかなきゃいけないんだよ?!」
「……。」
(姉貴の言ってることは、正しいけど…。)
まだ父さんを許せない自分がいた。
オレってこんなに頑固だっけ…?
「……。」
「……。」
「ま、まぁ、話はそれくらいにして。
とりあえず、食べよう?」
沈黙を破ったのは父さんだった。
「いただきます…。」
オレはスプーンを持って、カレーを口に運んだ。
「……ん?!!」