第5章 お仕事
「イタタタ、あっあれ?鬼灯さんだったんですか!ビックリした!」
「声を掛けたのに、気づいてない様子だったのでついイタズラしてしまいました。まさか盛大に転ぶとは、思いませんでした、すいません。」
「いえ!私も気付かなくてごめんなさい!」
鬼灯さんの上にそのまま倒れてしまった私は、大丈夫ですか?と声を掛けると、
「大丈夫ですよ。それより、何を夢中に読んでいたのですか?」
「えっ?あぁ、薬草の本が目について、生きている時に勉強したなぁって懐かしくなって!施設で薬飲めない子とかもいたので、何とか薬を飲めるようになるには、どうしたらいいかなって考えた時に薬草を使う方法を思いついて!薬膳とか美味しく食べて、風邪とか治せたらいいなって思って勉強しました!」
ニコニコ本当によく笑いますね…薬草の知識もあるのですか…
「でも、私よりあさひの方が頭が良かったですよ!薬の作り方とかすぐ覚えてたし、私は回復系を重点に覚えたけどあさひは、回復から毒まで色んなこと覚えていて凄かったです!絶対バレない毒作れる自信がある!なんて言ってたこともありますし!」
会いたいなぁ、とぼやいている美桜さんの頭を無意識に私は、撫でていると、ふにゃっと笑う貴女に私は目を奪われるばかりですね。
あさひさんは、薬学を熟知しているようですね。