第2章 全ての終わりと始まり
段々と、大家さんに心を許していき気持ちも前向きに向かっていった。
痛ましい事件から4ヶ月ぐらいを過ぎた頃、老夫婦がボランティアでやっていた施設は、認可が降りたと連絡が来た。
老夫婦の一人娘が、老夫婦の代わりに園長を務める事になった。
美桜は、凄く喜んだ。
一人娘も老夫婦の、本当の娘ではなく養子として迎えた子だったので、美桜もずっと応援していた、2人は老夫婦に恩返しがしたいと同じ思いで、頑張っていたので、やっと認可も降り、ちゃんと保護施設として起動ができる事が嬉しかった。
ボランティアだけでは、限度もあり、資金的にもやはり苦しい所があったからだ。
美桜は、変わらず施設にやってくる色々な事情がある子供達を、一生懸命お世話をして、子供達が自立していける環境を整えたり、辛い想いをしている時は寄り添い、母親代わりを務めた。
自生活も、大家やあさひや猫達と穏やかな日々を取り戻しつつあったので、気持ちも回復に向かっていった。