第12章 お菓子とおもちゃとそれからそれから
「何回も言っているでしょう。貴方達は、此処で鍛錬をし、お地蔵様が来るまでいい子に、するのが仕事なんですよ。」
「だから、オレ達頑張ってるんじゃんか!クリスマスの日ぐらい、子供らしい事させてくれてもいいだろ!」
そーだそーだと、他の子達も言っているが、此処は三途の河、色んな理由で、親より先に亡くなってしまった子達が、転生の日まで、石を積み続けるのだが、獄卒さん達が、壊しては積み壊しては積みと、途方もない作業をしなければならない。
毎日頑張ってるは、分かるが甘やかす訳にもいかないので、クリスマスプレゼントなんてもっての外だ。
「余り駄々を捏ねる様なら、リーサルウェポンの用意でもしましょうかね。」
鬼灯さんがボソッと言うと、子供達は、身震いをして黙った。
このままだと拉致があかないよねぇ。
「鬼灯さん、ここは、私に任せてくれませんか?」
私が声を掛けると、
「美桜さん、居らしてたんですか。しかし…」
「はぁい注目!」
私が声を上げ手を叩くと子供達がこちらを向いた。
「みんなクリスマスがしたいんだよね?」
「したーい!」「プレゼント欲しい!」
「じゃあ今から私が言う事出来る人!」
「何々?」
子供達がゾロゾロと集まってきた。
そのタイミングで、唐瓜君達も戻ってきた。
「今からみんなで石を積みます!」
「えーやだよ!」
「最後まで聞いてね、ただ石を積むんじゃないよ!みんなで石でクリスマスツリーを、作るの!私が飾りを用意したから、好きなのをあの箱から選んで、綺麗に飾り付け出来た人には、素敵な事があるかも!」
私がそう言いながら箱を開けると、現世で買いに買いまくった、ツリー飾りや、綺麗なリボン、キラキラなテープなど3箱分を、子供達に見せた。
子供達は、綺麗!1番すごいの作る!など、頑張って石を積み始めました。